大相撲の技術「おっつけ」とは?

01.大相撲の技術「おっつけ」とは?アイキャッチ おっつけ

スコゲワブロガーのペパーミントあいです。

今日は大相撲の技術
「おっつけ(押っつけ)」について
お話ししたいと思います。

「おっつけ」って、
大相撲中継で頻繁に出てくる用語だけど、
初心者には何のことだかさっぱりですよね。

逆に分かれば、
大相撲をより深く楽しむことができます!

ここではおっつけについて、
写真の図解付きで詳しく解説するので、
ぜひ覚えて帰って下さいね^^

おっつけは「差し手」を殺す技

「おっつけ」とは、
相手の差し手を殺すための技です。

なのでおっつけが何か知るためには、
まず「差し手」が何かを知る必要が
あります。

差し手とは?

相手の脇の下に差し込んだ手のことを
「差し手」と言います。

大相撲中継でよく言う
「右を差した」「左を差した」とは、
相手の脇の下に手を差し込んだという
ことなんですね。

相手の左脇に自分の右手を差した状態を
「右四つ」

相手の右脇に自分の左手を差した状態を
「左四つ」

両手を相手の両脇に差した状態を
双差もろざしと言います。

差されると脇があき、
体が起き上がって体勢が悪くなります。

そこで、

差された時に相手の差し手に
対処する技が「おっつけ」

なのです。

おっつけの定義と図解

下の写真のように、相手の肘をぐーっと
押し上げているのがおっつけ
です。

魁皇のおっつけ

これを言葉で解説するとこうなります。

差された方の脇を締め、
肘を脇腹につけて
相手の差し手を挟み付ける

相手の差し手の肘の下から
ぐーっと押し上げる

こうすることによって、
相手はせっかく差しても
身動きがとれなくなります。

挟み付けられて痛いので、
差し手を抜きたくなります。

さらにぐーっと押し上げられたことにより、
重心が浮いて体が起きます。

ちなみに写真は魁皇(現浅香山親方)
おっつけ。

魁皇の強烈なおっつけを受けた相手は、
あれよというまに体が浮き上がり、
根こそぎ持っていかれました。

強烈なおっつけで起こす

おっつけ名人と呼ばれた力士

かつておっつけの名手と言われた力士の
一人が、二代目栃東(現玉ノ井親方)です。

怪我をしたことがきっかけで、
左から押っ付ける技術を磨きました。

おっつけを覚える以前は、
投げて怪我をすることの多かった栃東。

前へ出る技を磨くため、
おっつけを覚えました。

栃東がお手本にしたのは、
3代目若乃花(現 花田虎上さん)の
おっつけ
とのことです。

栃東のおっつけのコツ

玉ノ井親方はおっつけのコツを、
以下の3点であると話していました。

腰を横へ入れておっつける

相手より下に入る

肘の関節を押す

腰を入れておっつける

1つ目は上半身だけでなく、
腰も入れること。

肘だけで押すと
肘だけの力になるけど、

腰も使っておっつけることで
肘と腰、両方の力が伝わる。

肘と腰両方で挟みつけることで、
相手により強い力を
伝えることが出来る

ということでしょうか?

よく実況でも
「挟みつけていきました」とか

挟みつけるようにすると
より良かったですね」
と言いますもんね。

相手より下に入る

元栃東の語るおっつけのコツ2つめは、
「相手より下に入る」こと。

いくら腰をぶつけても
自分の腰が相手より浮いちゃったら
負けちゃいますもんね><

差されて脇が開いている状態で
腰を相手より下に入れる

って、
冷静に考えたら凄い技術ですよね!

そりゃ、おっつけの強い人は
強くなって当然ですわ!

肘の関節を押す

元栃東の語るおっつけのコツ
3つ目は「肘の関節を押す」こと。

肘の関節を押すことで、
相手は嫌がるのだそうです。

確かに肘の関節を押されたら
痛いでしょうからね><

これは素人でも容易に想像できますね^^

栃東は「おっつけ」で横綱を倒した!

この磨き上げた「おっつけ」で、
栃東は当時最強だった朝青龍を破って
優勝もはたしました!

さらにはお手本であった尊敬する
3代目 若乃花にも勝って恩返し
します。

小さな力士にこそ重要なおっつけ

このおっつけについて、
春日野親方(元栃乃和歌)は
NHK大相撲中継で

「廻しを取る以前の基本の技」

と話していました。

特に小さい力士は、
おっつけの技術をつけることが
とても大事とのこと。

確かに栃東も3代目若乃花も
大きい力士ではなかったですもんね。

決して大きくなかった彼らが

大関、横綱になれたのは、

卓越したおっつけのおかげかもしれません。

おっつけはこんな凄い技術だった!

以上、大相撲の技術「おっつけ」について
お伝えいたしました。

いかがでしたでしょうか?

「おっつけ」はこんな技術であることが
お分かりいただけたかと思います。

相手の差し手を殺すための技術

体の小さい力士にこそ重要な技術

小さな栃東や若乃花を大関、横綱に押し上げた技術

おっつけって、
こんなに奥深くて面白い技術だったんですね!

今後大相撲を観る時はぜひ、
各力士さんが差された時の
「おっつけ方」にも
注目して観てみてほしいです^^

ペパーミントあいがお届けいたしました。