相撲と紅茶とゲームが大好きな
ペパーミントあいです。
相撲ファンの方がツイッターで
「序二段の番付表の誤り」を
指摘していました。
世の中には凄い相撲ファンが
いたものだと感心し、
ブログに書こうと思ったら、
私の番付表語りが
止まらなくなっていました(;^_^A
番付表を書く行司さんのこととか、
北の湖さんが輪島さんに番付表を
贈り続けた話とか、色々語ってます。
よくぞこんな小さな文字を!
とある相撲ファンの方が
序二段の番付表の表記誤りを
指摘していました。
今場所の番付表をよーく見たら、西の序二段にある「朝日城 秀忠」のはずのところが「朝日錦 秀忠」になってる。
朝日錦が二人いる。#お気づきだろうか pic.twitter.com/6WDUE2Gw3V— ボス (@boss_jonokuchi) November 1, 2020
こちらは2020(令和2)年十一月場所の
番付表になります。
本来「朝日城 秀忠」と
表記される力士の四股名が
「朝日錦 秀忠」に
なってしまっているというのです。
スマホで画像を拡大し、
目を皿のようにしてよぉーく
見てみると、確かにその通り!
この番付表には
朝日錦が2人います!
このボスさんという方、
よく気が付きましたね!
番付表の全体像はコレだ
この序二段の番付表の文字が
とても細くて読みづらいものであることは
ボスさんのツイッターの画像で
十分分かるかと思います。
でもどれだけ細いのかを
よりお分かりいただくために、
この番付表の全体像を
お見せしたいと思います。
※ただし、2020年十一月場所の番付表は
私の手元にはないので、
画像はヤフオクからお借りすることと
いたします。
こちらは千代の富士、北の湖の時代の
番付表ですが、
文字の大きさ、全体像のイメージは
現在のものと一緒です。
序二段の番付はこの細い文字だらけの
下から2段目。
番付が一番上の横綱は
太い筆文字で書かれていて、
番付が下がるごとに
字も小さくなっていることが
お分かりいただけるかと思います。
相撲の世界は
番付社会ですからねぇ。。。
番付表は行司さんが書いている
この番付表は、
全て行司さんが書いています。
行司さんは土俵に立って
相撲の勝負を判定するだけでなく、
番付表を書くのもお仕事なのです。
相撲字を書くのが行司の仕事
正確に言うと、
「相撲字を書くこと全般」が
行司さんのお仕事です。
「相撲字」とは
相撲の世界で使われている
この独特の書体のこと。
番付表以外の相撲字
相撲の世界には番付表の他にも
相撲字を使ったものがたくさんあります。
一般人の目に触れるものは
番付表とテレビ中継で映る電光掲示板
くらいですが、
親方衆が翌日の取組を組むときに使う
「巻き」という紙も
行司さんが書いたものです。
行司さんが「巻き」と呼ばれる
カード状の紙に
相撲字で力士の四股名を書き、
親方衆はこの巻きを使って
次の日の取組の編成を行なっています。
相撲字に憧れて行司になった木村千鷲
ちなみに、十両格行司の
木村千鷲(きむらちしゅう)さんは
相撲字に憧れて行司になったそうです。
相撲字って、
カッコいいですもんねぇ。。。
若い行司さんはひたすら手書き
そんなわけで、
ありとあらゆる相撲字を書いている
行司さんです。
入門したての若い行司さんは、
とにかく書くことが修行です。
例えば巡業先での取組が発表されると、
何十番もある取組を全て手書きします。
その傍らで若いお相撲さんが
取組表をスマホで撮影していようが、
若い行司さんにスマホで撮影なんて
真似は許されません。
先輩行司が手書きで書いたものを
写メるなんて失礼な真似は
出来ないのです。
番付表は古いものほど価値がある
ちなみにさきほどの番付表の画像、
ヤフオクからお借りしたと
お伝えしましたが、
ヤフオクには
江戸時代の番付表が
高額で多く出品されていました。
番付表は古いものほど価値があるので
江戸時代の古いものは
高額で売れるんでしょうね。
ちなみに私は相撲ファンといっても
たかだか20年ぽっちのにわかなので、
江戸時代の番付表の価値は
分かりません。
本気で相撲史の研究に取り組んで、
江戸時代の力士の誰かのファンになれば
その人の載っている番付表を
数万円出してでも買おう!
と思うようになるのかも
しれませんが……
番付表は後援者に配られる
そしてこの番付表は、
売り物ではなく、
関係者から後援者に配られています。
さきほどの画像には
右端の欄外に
「式守伊三郎」
とあります。
行司の式守伊三郎さんから
どなたかに配布されたもの、
ということになりますね。
北の湖は輪嶋に番付表を贈り続けた
ちなみに先代の理事長の北の湖さんは、
ライバルの輪嶋さんが
相撲界を去った後も、
自身が亡くなるまで
毎場所番付表を贈り続けていたそうです。
妙義龍の番付表に気付かなかった舞の海さん
そして現在現役中の妙義龍と
解説者の舞の海さんには、
こんなエピソードがあります。
ある場所で、
妙義龍の調子がとても良く、
上位力士を倒して殊勲インタビューを
受ける機会がありました。
この時解説の舞の海さんは、
「妙義龍は今まで私に
番付表を贈ってくることなどなかったのに
先場所突然贈ってきたんですよ!
何かあったんでしょうかね?」
と言いました。
これを聞いたインタビューアーの
アナウンサーは、
妙義龍関にインタビューする時、
舞の海さんに突然番付表を
贈る気になった心境の変化について
質問します。
聞かれた妙義龍関は
少し困ったように間を置くと、
「……毎場所贈ってるんですけど」
と答えました。
舞の海さんは妙義龍関に
物凄い心境の変化があったという
ドラマでも演出したかったようですが、
単に自分のダメっぷりを披露しただけで
終わってしまいましたとさ(笑)
番付表の文字ぎっしりの秘密
そしてこの番付表、
文字がぎっしり詰まるように
書かれていますよね。
これにも理由があります。
「お客さんがぎっしりになるくらい
たくさん来てくれるように」
という願いが込められているそうです。
うーん、粋な願掛けですね^^
文字がぎっしり並んだ番付表って
お相撲さんがひしめきあっている
感じがして、力強ささえ感じます。
まさに芸術品です!
今はコロナ禍で
お客さんをぎっしり入れるわけには
いかないけど、
コロナが収束したら、
また満員御礼の中での
大相撲が観たいですね^0^
その日までどうか、
一人の感染者も出ることなく、
無事に続いてほしいです。
気が付いたら、番付表語りが止まらなくなっていた
そんなわけで、
序二段の番付表の表記誤りに気付いた
相撲ファンの方を見て、
本当の相撲ファンは
こんな細かいところまで見てるんだな、
凄いなぁということを
書こうと思っていたら、
番付表に関するトリビアを
延々と語ってしまいました><
気が付いたら語りが
止まらなくなっていた(;^_^A
楽しんで、いただけましたでしょうか?
ここまで読んで下さっているということは
楽しんでいただけたということで
よろしいでしょうかね?
何にせよ、
読んでくれた方が
楽しんでくれているのなら
何よりでございます^^
ペパーミントあいがお届けいたしました。