2020年大相撲秋場所11日目の感想

令和2年大相撲秋場所11日目の感想アイキャッチ 大相撲観戦日記

相撲と紅茶とゲームが大好きな
ペパーミントあいです。

昭和ダンディ境川親方(元両国)と、
平成ダンディ立田川親方(元豊真将)の
誠実、丁寧、かつ矜持を感じる解説
とても相撲を楽しく魅せてくれた一日でした。

推しの阿武咲が
翔猿に敗れたのは残念ですが、
先場所の沼と比べたら天国です(笑)

今日のブログは解説と記録の話題が多めです。

何を言っても決め台詞になる境川親方

2020年秋場所11日目の
NHK大相撲中継の幕内正面解説は
元両国の境川親方でした。

境川親方と言えば
相撲ファンなら誰もが知る
昭和ダンディ。

絵に描いたような昭和のおじさまで、
存在にも発言にもとても貫禄があります。

今の親方衆に平成生まれの人は
まだいないかと思いますが、
ここまで分かりやすい昭和のおじさまも
珍しいんじゃないかと思います。

言葉に重みがあるもので、
何を言っても決め台詞みたいになるので
喋りを聞くのがとても楽しかったです^^

医療従事者に敬意を表して
青の締め込みを着けた翔猿を

「了見がしっかりしている」

と褒めたり、
言葉選びが非常に独特です。

「了見」なんて言葉、
今時あまり使わないですよね。

時代劇みたいです!笑

でもそれが自然と出てくるところが
カッコいい!

境川親方は絵に描いたような
昭和のおじさまですが、
とても明るい方でもありました。

昭和の人って褒めないイメージが強いけど
今の力士さんを褒めることも
たくさん言っていたので、
実況がネガティブな雰囲気になりません。

2020年秋場所11日目は
とても楽しいNHK大相撲中継を
堪能することが出来ました。

境川親方「押しの技能を評価すべき」

その境川親方の発言でも
特に印象に残ったのは、
隆の勝が登場したときのこと。

今場所は1大関2関脇を破り、
さらに照ノ富士も破っている隆の勝。

11日目は押し相撲先輩の玉鷲を
一気に押し出す活躍を見せました!

当然、三賞の期待がかかります。

アナウンサーが
隆の勝の三賞の可能性について
境川親方に聞くと、境川親方は

「本来の押しの技能が
評価されて然るべきでしょう」

と話します。

境川親方はここ最近、
一風変わった技能相撲が技能と
世間から評価されている現状について
ご不満の様子。

相撲の基本は「押し」と「寄り」なのだから、
相撲本来の「押し」の技術にもっと注目し、
評価すべき
だとお考えのようです。

両国も押し相撲の力士でしたもんね。

ちょっとここ最近の
マスコミの伝え方だと、
NHK大相撲も含め

四つ=技能相撲
押し=力相撲

という印象を与えているようにも
思えるので、
相撲を伝える担当のマスコミの皆さん、
今一度境川親方のご提言に
ご注目いただきたいです。

立田川親方、若隆景の「おっつけ」を評価

そしてこの日の向正面解説は
元豊真将の立田川親方でした。

立田川親方は、
若隆景の「おっつけ」の技術を
高く評価していました。

ここまで2敗と
優勝争いトップの一人として
名を連ねている若隆景ですが、
おっつけの技術によるところが
大きいようです。

立田川親方は若隆景のおっつけについて

「(錣山部屋に)稽古に来た時、

おっつけの上手い力士だと思った。

教科書のような綺麗なおっつけをする。

体が大きくなくても

幕内で活躍出来ているのは

おっつけの技術があるからだと思う。

部屋の若い力士にも

見習うように言っている」

とのこと。

非常に高く評価されているようです。

思い出した栃東の「おっつけ」

この話を聞いて私は、
かつてNHK大相撲の「技の神髄」で
紹介されていた「栃東のおっつけ」を
思い出しました。

栃東は若隆景同様、
体は小さかったですが、
おっつけの技術を磨いて
大関まで上り詰めました。

この技の神髄のインタビューで
玉ノ井親方(元栃東)は
小さい力士にとって
おっつけの技術がどれだけ大事かを
語っています。

下記記事に詳細をまとめているので
良かったらあわせて見てみて下さい^^

大相撲の技術「おっつけ」とは?
大相撲の技術「おっつけ(押っ付け)」について、写真の図解付きで解説しています。「おっつけ」って、大相撲中継で頻繁に出てくる用語だけど、初心者には何のことだかわっぱり分からないですよね。逆に分かれば、大相撲観戦がもっと楽しくなります!より奥深く大相撲を楽しむことができます。ぜひ知ってほしいです!

阿武咲、翔猿との2敗対決に敗れる

そして私の応援している阿武咲は、
今日は翔猿との2敗対決に敗れました。

阿武咲は立合いから押していったものの、
翔猿の横からの動きに警戒してか、
頭からぶちかますのではなく
胸で当たって様子を見るような立合いでした。

結果論ですが、
これがかえって自身の押しの威力を弱めて
翔猿のペースになってしまったのかなと
思います。

気持ちで負けていたのかな?

でも結果論、精神論だけでなく、
翔猿は終始おっつけたり下から手を出したり
阿武咲の嫌がる動きをしていました。

上手いなと思いましたよ。

翔猿、以前は元気いっぱいな
アクロバット力士って印象でしたが、
すっかり技能派力士になりました^^

阿武咲が照ノ富士に勝つには

そんなわけで、
翔猿との2敗対決に敗れて
3敗に後退した阿武咲ですが、

明日12日目は
照ノ富士との3敗対決が
控えています!

ぎゃあぁぁぁぁぁ、
阿武咲が照ノ富士と!?
こえぇぇ……

というのが、
対戦を知った時の
私の第一声でございます(苦笑)

阿武咲は白鵬にも勝っている力士なので
失礼とは分かっていますが、
今場所の照ノ富士メチャメチャ強いから
つい「こえぇ」と思ってしまいました><

その照ノ富士に阿武咲が勝つには、
やはり立合いで先手を取ってぶちかまして
一気に出る
以外に思いつきません。

阿武咲は器用な力士ではありますが、
相手は照ノ富士なので
組んだらどう考えても
勝ち目はないように思えます。

まあどちらが勝つにせよ、
両者怪我無くいい相撲を見せて
ほしいところです^^

新入幕の直近の優勝は105年前

ちなみに、
一番最近の新入幕の優勝は
1914(大正3)年夏場所の両国で、
成績は9勝9敗1休
とのこと。

もし翔猿がこのまま勝ち続けて優勝したら、
105年ぶりの新入幕の優勝となります。

1つ休みがあるのは、
当時は不戦勝制度がなかったため、
対戦相手が休場したら
自分も休場になったからであると
思われます。

大関の優勝がなかった期間の記録

一方で、新入幕の優勝は
ここ105年間ありませんが(笑)、
大関の優勝もここ20場所ありません。

NHK大相撲の細かすぎる記録によると、
大関の優勝がなかった期間は
以下の通りです。

①24場所
 1977(昭52)夏 若三杉~
 1981(昭56)名 千代の富士

②20場所
 2017(平29)初 稀勢の里~

①の期間は関脇以下の優勝が1回、
②の期間は関脇以下の優勝が8回
あります。

①の期間は北の湖と輪島の全盛期なので
横綱が強すぎて大関が優勝できなかった
ものと思われます。

②の期間は、
世代交代の時期であるがゆえ、
といったところでしょうか?

正代や阿武咲や照ノ富士の優勝も
見たいですが、
大関が存在感を示すところも見たいです。

3敗で追ってるメンツが怖い

秋場所11日目終了時の
幕内の成績優秀者は
以下の通りとなりました。

2敗:貴景勝、正代、若隆景、翔猿

3敗:朝乃山、照ノ富士、阿武咲

3敗で追っている
朝乃山と照ノ富士が不気味に感じるのは
私だけでしょうか?笑

阿武咲にもふるい落とされずに
食らいついてほしいところですが……
そのためには明日の照ノ富士戦に
勝たなければいけません><

2020年秋場所11日目全体の感想

以上、
2020年秋場所11日目の感想を
語らせていただきました。

今日はちょっと、
解説と記録の話題が多めになりました。

境川親方(元両国)と
立田川親方(元豊真将)からは
とても勉強になる解説を聞けて
良かったです^^

特に境川親方の
「本来の押しの技術を評価すべき」には
押し相撲力士であり
相撲を後世に伝える指導者としての
親方の矜持
を感じました。

推しの阿武咲の黒星は残念ではあるものの、
翔猿の技術の高さが分かる
いい相撲が見れたし、

何より、
先場所の今頃は沼にハマって11連敗中、
この沼があと2日続く運命にあったので、
今場所の活躍は天国です(笑)

阿武咲にはこのまま
沼も怪我もなく
千秋楽を迎えてほしいです^^

以上、
ペパーミントあいがお届けいたしました。